こんにちは。
葛飾区立石で不動産と相続のお悩み解決しています、株式会社福寿アセットの代表取締役小泉賢修(こいずみ けんしゅう)です。
本日は「再開発が進む立石、路線価は1年でどう変わった?2026年路線価から考える相続税」
というテーマでお話しさせていただきます。
■2026年路線価から考える相続税
2026年7月1日、国税庁から2026年分の路線価が公表されました。
全国の標準宅地の平均変動率は前年より2.9%上昇し、5年連続のプラスとなりました。東京都については平均9.4%上昇しており、全国平均を大きく上回っています。都市部を中心に、土地の評価が上昇する傾向が続いていることが分かります。
葛飾区内でも、再開発が進む京成立石駅周辺では、前年から路線価が大きく上昇した道路が確認されました。
土地の評価が上がることは、資産価値の面ではうれしいニュースです。一方で、土地を所有している方にとっては、将来の相続税評価額が上がる可能性もあります。
今回は、立石駅周辺の路線価が2025年から2026年にかけてどのように変わったのか、再開発の状況とあわせて分かりやすくご紹介します。
◼︎路線価とは何でしょうか
路線価とは、道路に面する土地の1平方メートル当たりの評価額です。
主に、相続税や贈与税を計算するときの土地評価に使用されます。国税庁が毎年7月に公表しており、その年の1月1日時点の地価を基準に設定されています。
一般的に路線価は、地価公示価格などを基にした価格の80%程度を目安に定められています。路線価地域にある土地は、原則として、接している道路の路線価に土地の面積を掛け、奥行きや土地の形、不整形地、角地などの条件に応じた補正を行って評価します。
例えば、路線価図に「710B」と記載されている場合、数字の「710」は1平方メートル当たり71万円という意味です。
後ろの「B」は借地権割合を示す記号であり、土地の価格が710万円という意味ではありません。
◼︎立石駅南口の路線価はどのくらい上がったのでしょうか
国税庁が公表している2025年分と2026年分の路線価図を比較すると、京成立石駅の南口周辺では、複数の道路で1年間に10%を超える上昇が確認できます。
まず、京成立石駅南口の駅前道路の一部、立石一丁目19番付近では、路線価が次のように変わりました。
2025年 1平方メートル当たり63万円
2026年 1平方メートル当たり71万円
1年間で8万円上がり、上昇率は約12.7%です。
さらに、南口から南へ延びる立石駅通り商店街の駅に近い区間では、1平方メートル当たり67万円から76万円へ上昇しています。
こちらは1平方メートル当たり9万円、率にすると約13.4%の上昇です。
同じ立石駅通り商店街でも、その一つ南側の区間では、1平方メートル当たり64万円から72万円へ上昇しました。上昇率は12.5%です。
つまり、立石駅南口周辺では、次のような変化が確認できます。
| 場所 | 2025年 | 2026年 | 上昇率 |
| 南口駅前道路の一部 | 63万円/㎡ | 71万円/㎡ | 約12.7% |
| 立石駅通り商店街の駅寄り | 67万円/㎡ | 76万円/㎡ | 約13.4% |
| 立石駅通り商店街の南側 | 64万円/㎡ | 72万円/㎡ | 12.5% |
これらは立石全体の平均値ではなく、それぞれの道路ごとに設定された路線価です。立石にあるすべての土地が、同じ割合で上昇したわけではありません。
◼︎北口再開発区域に近い道路も上昇
京成立石駅の北口側でも、路線価の上昇が確認できます。
北口再開発区域の南東端に近い、京成線北側の線路沿い道路では、路線価が1平方メートル当たり48万円から53万円へ上昇しました。
上昇額は1平方メートル当たり5万円、上昇率は約10.4%です。
北口では市街地再開発事業が進められており、再開発建物には葛飾区役所が移転することが正式に決まっています。葛飾区の計画では、2028年度ごろの移転・供用開始が目標とされています。
行政機能が駅前に移ることで、来庁者や働く人の流れが変わり、駅周辺の利便性やにぎわいにも変化が生じると考えられます。
ただし、今回の路線価上昇が、すべて再開発だけによって生じたとは断定できません。地価は、住宅需要、取引事例、交通利便性、周辺環境、金利、物価など、さまざまな要因によって変わります。
再開発は、立石駅周辺の将来性を考えるうえでの一つの重要な材料として捉えるのがよいでしょう。
◼︎南口には約440戸の住宅を含む再開発計画
立石駅南口東地区では、京成立石駅の南東側に隣接する約1ヘクタールを対象に、第一種市街地再開発事業が進められています。
現在の施設計画案では、地上32階・地下2階、高さ約120メートルの建物が計画され、住宅戸数は約440戸とされています。住宅のほか、店舗、事務所、公益施設、駐輪場、駐車場などが入る予定です。
また、京成押上線の高架化と連携しながら、駅周辺の安全性や防災性を高めるまちづくりも進められています。
ただし、施設の規模や完成時期などは今後の検討によって変更される可能性があります。完成後の姿を前提に不動産価格や相続対策を判断するのではなく、計画の進捗を継続して確認することが大切です。
◼︎路線価が上がると相続税評価額はどう変わるのでしょうか
仮に、100平方メートルの整形地が、南口駅前の路線価63万円の道路に面していたとします。
補正を一切考えずに単純計算すると、2025年の評価額は次のようになります。
63万円×100平方メートル=6,300万円
2026年の路線価71万円で計算すると、
71万円×100平方メートル=7,100万円
となり、単純計算では土地の評価額が800万円増えることになります。
また、路線価が67万円から76万円へ上がった道路の場合、100平方メートルの土地であれば、単純計算上の差額は900万円です。
もちろん、実際の相続税評価では、土地の奥行き、形状、間口、接道状況、利用方法、借地権、貸家建付地などの条件を確認する必要があります。そのため、路線価に面積を掛けた金額が、そのまま最終的な相続税評価額になるとは限りません。
◼︎評価額が上がっても相続税が必ず発生するわけではありません
路線価が上がったからといって、必ず相続税が発生するわけではありません。
相続税は、土地だけでなく、建物、預貯金、有価証券、生命保険、借入金などを含めた財産全体を基に計算します。
また、自宅の土地については、一定の要件を満たすことで「小規模宅地等の特例」を利用できる場合があります。配偶者や同居している親族が自宅を相続するケースなどでは、土地の評価額を大きく減額できる可能性があります。
一方で、制度には細かな要件があります。相続が発生した後に慌てて考えるのではなく、誰が自宅を引き継ぐのか、誰が住み続けるのか、ほかにどのような財産があるのかを早めに整理しておくことが重要です。
◼︎再開発が進む今こそ、土地の現在地を確認しましょう
立石駅周辺の再開発は、まちの利便性や安全性を高め、地域の新しいにぎわいを生み出すことが期待されています。
その一方で、土地の路線価が上昇すれば、所有者が何もしていなくても相続税評価額が上がることがあります。
特に、昔から立石に土地や店舗、自宅、アパートを所有している方は、購入価格や過去の相続時の評価額だけで判断しないことが大切です。
まずは、次の点を確認してみましょう。
- 所有する土地がどの道路に面しているか
- 2025年から2026年に路線価がどのくらい変わったか
- 土地や建物を誰が引き継ぐ予定なのか
- 相続税を支払うための現金が準備できているか
- 自宅や貸家に利用できる特例があるか
再開発によって土地の価値が上がることは、決して悪いことではありません。
大切なのは、現在の資産価値と相続税評価額を把握し、ご家族の状況に合った引き継ぎ方を考えることです。
土地を売る、残す、貸す、建て替えるなど、選択肢は一つではありません。立石のまちが大きく変わろうとしている今だからこそ、ご家族で将来の不動産と相続について話し合う機会を持ってみてはいかがでしょうか。
■本日のポイント
京成立石駅周辺では、2025年から2026年にかけて、路線価が1割を超えて上昇した道路があります。土地の価値が上がる一方で、相続税評価額も上がる可能性があるため、早めに現在の評価額と引き継ぎ方を確認しておきましょう。
いかがでしたでしょうか?
本日は「再開発が進む立石、路線価は1年でどう変わった?2026年路線価から考える相続税」
というテーマでお話させていただきました。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。














